セルフケア 東洋医学ホントのチカラ 頻尿
カイラックス整体 鍼灸スクール生に配信しております。
2018年9月24日にNHKで放送された
「東洋医学ホントのチカラ」という番組の
再放送があったそうで
会陰のツボの場所について質問がありました。
鍼灸と頻尿に関する研究論文がありました。
臨床効果を説明するうえでもとても興味深い知見でした。
頻尿に効果があった場所とやり方
会陰の場所:女性は肛門と膣の間 男性は肛門と睾丸の間で
方法:会陰部分を鍼のない合成ゴムを使用したローラーで
優しくかすかに会陰部に触れるくらいで
ゆっくりした刺激を1秒に1センチ程度
のゆっくりした速度
3センチくらいの幅で動かして
往復10回程度優しい刺激をする約1分ほど
タイミング:頻尿が昼間に気になるなら朝や昼間に
夜でしたら寝る前に行うということです。
専用ローラー鍼がない場合は、指で会陰を優しく
刺激しても効果はありそうです。
メカニズムとしては
軽微な会陰に対しての皮膚刺激が低閾値皮膚機械受容性の
有髄および無髄線維の興奮させ脊髄の
オピオイドシステムを活性化することで
膀胱-骨盤副交感神経反射を抑制したといくことです。
そのことが高齢女性の過活動膀胱による
夜間頻尿を改善する可能性を示唆したという2)ことでした。
頻尿とは、トイレが近く排尿回数が多い症状のことを言い
正常の排尿回数は、1日に7回以下と言われています。
1日の排尿回数が7回以下だとしても、
自分自身で排尿回数が多いと感じる場合も
頻尿の可能性があります。
正確な判定には排尿記録が必要1)ですが
昼間の頻尿も何度もトイレに行くためつらいし
夜間頻尿は、睡眠の質の低下だけでなく
寝ぼけた状態や暗い状態であるため
転倒などのリスクも考えられます。
実験では高齢女性を対象としているため
若い方に効果があるかどうかは、
番組でどうだったかはわかりませんが
非常に興味深い研究結果であり
頻尿で困ることがあれば
試してみたいという内容ですね。
他 鍼灸関連
アメリカでは、腰痛など鎮痛目的で使われている
参照WEB)
1)日本排尿機能学会 過活動膀胱診療ガイドライン作成委員会 編:過活動膀胱診療ガイドライン第2版 リッチヒルメディカル株式会社: 7-8, 2015
2)Effects of a Gentle, Self-Administered Stimulation of Perineal Skin for Nocturia in Elderly Women: A Randomized, Placebo-Controlled, Double-Blind Crossover Trial
相澤 景太
カイラックス治療院 代表
整体師 鍼灸師(国家資格)コンディショニングトレーナー
早稲田大学 人間科学部 健康福祉科学科卒
早稲田大学大学院 スポーツ科学研究科 健康マネジメントコース修士課程修了(スポーツ科学)
早稲田大学スポーツ産業研究所 招聘研究員
日本工学院八王子専門学校教育課程編成委員会委員 (2016年~)