反張膝 女性 に多い理由とは
・立つと膝に力が入り 逆くの字に曲がりやすい
・前ももが 硬く 張って 引き締まりにくい
・ヒールを履き たくさん歩くと 足が疲れやすい
立ち姿勢で 膝が逆くの字に曲がる状態を
反張膝 といいます
反張膝は 女性に多く見受けられ 膝のトラブル
のほか 足が太い などの見え方に影響が出る
どうして反張膝は女性に多く見受けられるのか
その原因は 関節の弛緩性が高い ことと
生活習慣の影響のよるものが考えられます
今回は 女性が反張膝になりやすい要因 と
反張膝の予防法をご紹介させていただきます
はじめに 女性が反張膝になりやすい要因から
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
反張膝 女性 に多い要因とは
反張膝の原因のひとつに 関節弛緩性が高い
ことがあります
簡単に言えば 関節が緩い
どうして女性は関節が緩いのでしょうか
日本人若年成人女性における 全身関節弛緩
の関連を調べた先行研究では 1)
日本人女性は 民族的に関節弛緩性が高い
ことを報告されています
若年成人女性における GJLの発生率は
26.1%であった
民族によるGJLの発生率は
イラク人女性が39% アフリカ人女性が30.8%
と高く、白人女性が5.6%と低い
また我々の研究では 日本人若年成人女性に
おけるGJLの発生率は103名中36名(35.0%)
と高いことを報告した
GJLとは 全身関節弛緩 のことです
世界的に見て 日本人女性は民族的に関節が
柔らかいという事が考えられます
また スポーツメディカルチェックの観点から
膝関節弛緩性の検討した先行研究では 2)
関節弛緩性では 膝関節伸展角度は先行研究と
同様 女性は男性に比べて反張膝の傾向がある
と示唆された と発表されています
女性は性差的にも 関節弛緩性が高いことが
考えられます
これらのことから 日本人女性は
根本的に 関節が柔らかいという事とともに
姿勢や動作の崩れが起こることで 反張膝に
つながりやすくなる
反張膝につながる体の歪みは
・反り腰(骨盤の前傾)
・内股
・扁平足
これらの歪みは 前がかりの重心によって
起こりやすい歪みです
高いヒールを履く機会が多い方は 重心が
前がかりになりやすく 反張膝につながる
反張膝の有無によるヒール歩行の運動学的特性
の先行研究では 3)
股関節伸展 および 膝関節伸展モーメントが
裸足歩行に比してヒール歩行時に高値を示して
おり動的状況下においても同様の制御が伺える
ものと考えられる
裸足に比べて ヒールで歩くと 膝を伸ばす力
が強くなる ということです
また
反張膝群では半腱様筋においてヒール歩行
で有意に低値を示していた
とも述べられており 反張膝の人は
ヒールで歩く時に 裏ももの筋肉が使えて
いなかったようです
裏ももの筋肉は 膝を曲げる筋肉です
膝を伸ばす前ももの筋肉が強く 裏ももの筋肉
が弱い、使えていないとなると 前ももの筋肉
が 膝を強く後ろに引いてしまうため 反張膝
につながりやすくなります
女性由来の 関節が柔らかさに
ヒールなどによる 前重心での動作が加わる
ことが 女性が反張膝になりやすい要因として
考えられます
では 反張膝を予防していく為には
どうしたら良いのでしょうか
次に 反張膝の予防法をご紹介させて
いただきます
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
反張膝 の予防法とは
反張膝は 関節が柔らかいところに
前重心による 前ももの力みで膝を強く
後ろに引くことが原因のひとつです
反張膝を予防するためには
重心位置を整え 前ももにかかる負担を軽減
させることが重要です
履いている靴などの状況にもよりますが
反張膝の方は 極端に前重心になっている時も
あれば 膝を強く後ろに引くことで 後ろ重心に
なり過ぎている時もあります
理想的な重心位置は
かかとの前方 1/3の位置です
その上にスネの骨 太ももの骨 骨盤 が
直上に積みあがっていくのが理想です
まっすぐ骨が上に積みあがることで 骨が重心
を支え 筋肉に過度な負担をかけなくなります
前過ぎず 後ろ過ぎず かかとの前方1/3の位置
に重心を置くことが 大切です
ヒールを履かなくても良い時は 履くのを控え
重心を確認しやすい靴を意識的に履くことも
おすすめです
反張膝にならない 姿勢軸を身につけ
出来るようになったら 歩く動作なども
気をつけていきましょう
【まとめ】
女性が反張膝になりやすい要因は
主に 2つ考えられます
一つ目は 関節が柔らかい こと
日本人は 人種的に関節の弛緩性が高く
男性に比べても 女性は関節が柔らかい
二つ目は 前かがみの重心になりがち
かかとのあるヒールを履く機会が多いと
重心は前にいきやすくなります
前がかりな重心では 裏ももの筋肉が使われ
にくくなり 前ももの筋肉が力み 膝を強く
後ろに引きやすくなる
これらの要因が重なり 習慣になることで
反張膝につながりやすくなります
反張膝を予防するためには 重心位置を整える
理想の重心位置は かかとの前方1/3の位置
その上に 脚の骨、骨盤をまっすぐ積み上げる
ことで 骨格が重心を支え 筋肉に負担がかかり
にくくなり 反張膝予防になっていきます
立つと 膝が逆くの字に曲がりやすい
太もも、ふくらはぎが常に張り 細くならない
という方は 日頃の重心位置の確認から
始めてみて下さい
参照WEB:
1)https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/41/8/41_KJ00009647372/_pdf
2)https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2010/0/2010_0_CbPI2278/_pdf/-char/ja
3)https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2014/0/2014_0964/_pdf/-char/ja
文責 : 榎本 裕司
整体師歴20年 カイロプラクター
コンディショニングトレーナー
カイラックス恵比寿院 院長
日本健康スポーツ従事者協会 理事
Wasedaウェルネス研究所 研究員
監修:相澤 景太
カイラックス治療院 代表
整体師 鍼灸師(国家資格)コンディショニングトレーナー
早稲田大学 人間科学部 健康福祉科学科卒
早稲田大学大学院 スポーツ科学研究科 健康マネジメントコース修士課程修了(スポーツ科学)
早稲田大学スポーツ産業研究所 招聘研究員
作成日:2020.12.28